映画ゆるキャンで突きつけられる現実
ゆるキャンの映画がAmazon Primeで配信されたので、映画館でも一度観ていたのだが、改めて家で観直してみた。
以下ネタバレあり。
みんな自家用車
高校時代は電車に乗る描写もあったが、全員が免許持ち(志摩リンだけ2輪免許のみ?)であり、誰も公共交通機関を利用しなくなっていた。
唯一、酔った勢いで名古屋から山梨県身延町までタクシーで行ってたが9万円超のメータ表示である。聖地であるみのぶ自然の里のホームページをググっても公共交通機関は無いとのこと。
今私が住む200万都市札幌ですら中心部以外は車社会、私も車通勤。そして札幌以外の鉄路は次々と廃線になっていっている。
つまり大都会で人生を完結させない限り、大人になれば自家用車移動が必須となる。最近はカーシェアも出てきて、尚更公共交通機関は肩身が狭い。
みんな仕事
大人になれば、みんな仕事をしている。野クルメンバーも漏れなく全員仕事をしていた。メンバーひとりひとりを見ていくと、
なでしこ
昭島市のアウトドア用品店の店員、山梨にもアウトドア用品店はたくさんあるだろうが、大好きなキャンプのための道具を扱う店の求人を片っ端から探して、ようやく雇ってもらえたのが東京だったのだろう。
仕事っぷりも商品を売るだけではなく、お客さんのことを考えた接客が出来ており、長期的に見ればリピーター客が増えること間違い無しで羨ましい限りである。
志摩リン
名古屋のタウン誌を発行する小さな出版社の編集者、高校時代から図書委員、キャンプ時の読書と、自然と出版関係を希望するようになったのだろう。
そしてどうしても出版社は都会にしか無いため、東京か名古屋。だが志摩リンはどちらかと言えば物静かで、コミュ力が低いわけではないが高いわけでもない。大手出版社は厳しく、小さな出版社になったのだろう。最初は営業だったらしいが、それを乗り切った志摩リンは偉いと、コミュ障な私は思った。
千明
東京のイベント会社社員から山梨の観光推進機構職員、5人の中で成績は高くないと推測されるが、コミュ力が最も高い。野クル内でもリードしていくため、就職活動は5人の中で一番最初に決まったのだろうと想像できる。
観光推進機構という恐らく半分は公務員であろう立場に誘ってもらえたのも、更に機構の中でも自分がやりたいことをプレゼンして実現する姿は素敵だし、5人の中で人間的に一番魅力的だと思う。あと大人になってメガネ美人になってるとこたまらない。
犬子
山梨の小学校教師、ホラ話を本当の話のように語れるというポテンシャルを生かしてなのか、小学校の場合は全教科受け持ちだろうけど、メインは国語教師と想像できる。子どもたちからも慕われており、天職だろうと思う。
けど客観的に見ると、おっとりグラマー美人な教師が居たら生徒の性癖が歪みかねないので、中学校教師じゃなくて小学校の特に低学年担任で本当に良かったと思う。
恵那
横浜でトリマー、ちくわを愛してやまない時点で、動物関係の仕事というのは決めていたのだろう。土日が忙しくて代わりに平日休みになると、友達とは時間が合わないという欠点はあるものの、自分が休みのときは空いているのが利点であろう。
以上のように、野クルメンバー忙しくも充実した毎日を送っているように見えた。もちろん描かれていない苦労もあり、志摩リンは先輩に仕事のフォローをしてもらっていた。先輩に負担を掛けまいと毎日終電で帰る志摩リン、名古屋の終電は分からないが恐らく夜10時は過ぎているのだろう。自分が夜10時まで仕事をしたことがあるのは片方の手に納まる程度の回数である。
自分の人生
今は車で家と職場の往復。転勤前は満員電車で家と職場の往復。
クレヨンしんちゃんやサザエさんといったアニメでは描かれても数秒だったりするが、こういった日常を脱却するヒントがゆるキャン映画にはあった気がする。
一度しかない人生なのだから、やりたいことをやれる自分に変わりたくなった。